2018年4月4日水曜日

4/1こども説教「悪い農夫をどうしたか?」ルカ20:9-18


 4/1 こども版 ルカ20:9-18
 『悪い農夫たちをどうしたか?』

20:9 そこでイエスは次の譬を民衆に語り出された、「ある人がぶどう園を造って農夫たちに貸し、長い旅に出た。10 季節になったので、農夫たちのところへ、ひとりの僕を送って、ぶどう園の収穫の分け前を出させようとした。ところが、農夫たちは、その僕を袋だたきにし、から手で帰らせた。11 そこで彼はもうひとりの僕を送った。彼らはその僕も袋だたきにし、侮辱を加えて、から手で帰らせた。12 そこで更に三人目の者を送ったが、彼らはこの者も、傷を負わせて追い出した。13 ぶどう園の主人は言った、『どうしようか。そうだ、わたしの愛子をつかわそう。これなら、たぶん敬ってくれるだろう』。14 ところが、農夫たちは彼を見ると、『あれはあと取りだ。あれを殺してしまおう。そうしたら、その財産はわれわれのものになるのだ』と互に話し合い、15 彼をぶどう園の外に追い出して殺した。そのさい、ぶどう園の主人は、彼らをどうするだろうか。16 彼は出てきて、この農夫たちを殺し、ぶどう園を他の人々に与えるであろう」。人々はこれを聞いて、「そんなことがあってはなりません」と言った。17 そこで、イエスは彼らを見つめて言われた、「それでは、『家造りらの捨てた石が隅のかしら石になった』と書いてあるのは、どういうことか。18 すべてその石の上に落ちる者は打ち砕かれ、それがだれかの上に落ちかかるなら、その人はこなみじんにされるであろう」。       (ルカ福音書 20:9-18

 主イエスの口から、たとえ話によって大切なことが語られました。
ぶどう園の主人は神さまです。ぶどう園はこの世界全部であり、そうではない場所などどこにもありません。すべてのキリスト教会も、この上田教会も、もちろん神のものであるぶどう園です。悪い農夫たちは本当にとても悪くて、ご主人に背いてばかりで、ぶどう園を自分たちのものにしようとしつづけます。主人のもとから遣わされたしもべたちは「収穫もぶどう園も主人にお返しするように」と語りかけましたが、殴ったり蹴ったり袋叩きにされて追い返されつづけました。これが預言者たちです。やがて遣わされてきた主人の一人息子さえ殺されてしまいました。それが救い主イエス・キリストです。15節、「ぶどう園の主人はこの悪い農夫たちをどうするか?」と主イエスご自身から問いかけられました。その答えを、大人も子供も聞かされつづけてきました。主人に逆らってばかりいる悪い農夫のことを『罪人』と言います。私たちクリスチャンも含めて、誰も彼もが神さまに逆らう罪人です。けれど心の優しい神さまはその私たちを可哀想に思って、ぶどう園の外に追い出すことも殺すこともなさいませんでした(注1)。それどころか 悪い農夫たちをそのままぶどう園に住まわせ、彼らにそこで働かせ続け、その世話を彼らに任せつづけています。やがてとても良いぶどう園になってゆくことを、また主人の愛する跡取り息子を心底から敬って生きる農夫たちになってもらいたいと願いながら。
もし誰かが、「その悪い農夫は私のことだ。ああ何てことだ。本当にゴメンなさい。ありがとうございます」と気づくなら、とうとう主イエスの石(ダニエル書2:34,45,17-18節を参照;「捨てた石」「隅のかしら石」「その石」)がその人の上に落ちて、その人の頑固な心がこなごなに打ち砕かれたのです(注2)。それならそのとても悪い農夫もたち、主イエスを信じて生きることをし始められるかも知れません。                  

         【補足/罪人を救う神,
あわれみを受け、ゆるされて救われる罪人】 
(注1)      罪人を救う神であり、あわれみを受け、ゆるされて救われる罪人です。そうではない救われ方はどこにも存在しません。私たちは皆、誰もが例外なく、罪をゆるされ、罪から解放されて救われるべき憐れな罪人です。これが、聖書が語りつづける根源の道理であり、救いの中身と道筋です。しかも、「キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」(テモテ手紙(1) 1:15)のです。もし、「自分には罪はない。あってもごく軽微だ」などと言い張るクリスチャンがいるとするなら、その人は、信仰の本質も中身もすっかり分からなくなって、どんな神なのかをすっかり見失っています。
(注2)      18節のすべてその石の上に落ちる者は打ち砕かれ、それがだれかの上に落ちかかるなら、その人はこなみじんにされるであろう」は、とても謎めいています。ここを読んですぐに詩篇51:17-19を思い起こしました。「神の受けられるいけにえは砕けた魂です。神よ、あなたは砕けた悔いた心をかろしめられません」。打ち砕かれてくださった救い主が、私たちの頑なで強情な心を打ち砕いてくださいます。古い罪の自分と死に別れさせ、神に向かって新しく生きる者とさせる。神ご自身が私たちに対しても、それをしてくださいます。悪い農夫だった私たちをぶどう園の主人である神は殺しませんでした。その代わりに、悪い私たちの罪と肉の思いを殺し、葬り去ってくださるのです。神の御心に従って生きる新しい農夫とするために(ローマ手紙6:1-19,同8:1-16を参照)。うわおっ。